肩を鍛えるトレーニングマシン「ショルダープレス」のやり方と注意点、コツを紹介します。
肩は日常的に動かしている部位の筋肉なので、背中や胸と違って、収縮させやすいです。
一方で、日常的に使う部位だからこそ複数の筋肉を脳がうまくコントロールしてしまい、負荷がいろんな筋肉に分散されて鍛えるのが難しい部位でもあります。
それほど大きな筋肉ではなく、肘も関与するので、むやみに重量を増やすと傷めてしまう危険性もあります。
そのため、肩を鍛えるには、きちんと解剖学的な仕組みや狙いをとらえ、適切な重量で狙った筋肉だけに負荷を与え、収縮させることが重要です。
毎回ではありますが、筋トレで重要なのは、どの筋肉を鍛えているのかをきちんと意識して、その筋肉だけを収縮させることです。
まずはじめに、ショルダープレスで鍛えられる筋肉の解剖図を確認しましょう。
肩筋の解剖図
肩の筋肉は三角筋と呼ばれます。
三角筋は前部、中央部、後部の3つからなります。
三角筋の起始と停止は以下の図の通りです。
ショルダープレスでトレーニングする際には
「この2箇所(起始・停止)を、三角筋を縮めることで近づけてあげる」
という意識で行い、その結果ウェイトが上がるというイメージが重要です。
こちらの動画で三角筋の動きがわかりやすく解説されているのでご覧ください。
[引用:MUSCLE & MOTION(無料登録で様々な動画が見れます)]
ショルダープレスマシンのやり方・注意点
ショルダープレスの正しいフォームは以下の動画の通りです。
ショルダープレスの注意点を紹介します。
①下ろしたときに肘が90度くらいの角度
椅子の高さは、ウェイトをおろしたときに肘が90度になる位置に調節します。
肘がこれよりも小さい角度になると(椅子の位置が高いと)、肩の筋肉でなく腕の筋肉でウェイトを上げてしまいます。
②下ろしたときにウェイトを下ろしきらない
ウェイトを下ろすときに、ウェイトを下ろしきらないでください。
完全に下ろしてしまうと、休んでしまうため、肩の筋肉の緊張が抜けてしまいます。
緊張が抜けると血流が流れやすくなり、筋肉の内部を過酷な状態にして、効率よく鍛えることができません。
③上げるときも、腕を伸ばしきらない
ウェイトを上げるときも、腕を伸ばしきらないでください。
腕を伸ばしきると重みが全部肘にかかり、肩から負荷が抜けてしまいます。
また肘を怪我する可能性があります。
呼吸は、上げるときに吐き、下げるときに吸います。
い~ちで上げ、い~ち、に~で下げます。
④ウェイトを重くしすぎない
ウェイトを重くしすぎないでください。
ショルダープレスのウェイトが重すぎると、腕の力で上げてしまいがちです。
ショルダープレスのコツ
最後にショルダープレスのコツを紹介します。
それは「肩を下げる」意識をずっともっておくことです。
解剖学で示した起始、停止を近づけるイメージで三角筋を収縮させます。
肩そのものを上げるわけではないので注意してください。
肩の位置が上がってしまうと、首がすくんでしまい、僧帽筋(首の横と肩をつなぐ筋肉)に負荷が逃げてしまいます。
椅子から頭を離すと肩がすくみやすいです。
椅子に背中と頭をくっつけてください。
以上、ショルダープレスのやり方、注意点、コツを紹介しました。
たくましい肩を目指しましょう。
ただし、肩は痛めやすいので、一歩ずつゆっくり取り組みましょう。
次のページでは、脚の筋トレ「レッグプレスマシン」の説明を行います。