本記事では,筋トレ後の糖質の補給に最も最適な「マルトデキストリン」について紹介します.
筋肉を効果的に大きくするには,プロテインと一緒に,糖質を摂取することが重要です.
「筋トレ後にプロテインと一緒に糖質も補給しましょう」というお話を聞いたことがあるかもしれません.
糖質としてマルトデキストリンをプロテインに加えるだけで,筋トレ効果が一気に増大します.
本記事では
- なぜ筋トレ後に糖質を補給するのことが大事なのか
- なぜ糖質補給にマルトデキストリンが最適なのか
- おすすめのマルトデキストリン製品はどれか
について,解説します.
筋トレ後に糖質を補給する理由
糖質が筋肉の合成を高める2つの理由
筋トレ後に糖質を補給するのは,「筋肉の合成を高めるため」です.
筋肉の合成を高めるメカニズムの図をご覧ください.
筋肉の合成(アミノ酸合成)は,mTOR回路と呼ばれる細胞内のスイッチがONになることでスタートすることが知られています.
そしてこのmTOR回路をONにするために4つの要素があります.
詳細は過去記事をご覧ください.
ここで糖質補給がmTOR回路をONにして「筋肉の合成を高める理由」が2つあります.
1つ目の理由は糖質補給が,「トレーニングで失った筋肉のエネルギー源であるグリコーゲンを補うため」です.
筋トレで使用する筋肉は速筋と呼ばれる筋肉です.
この速筋はグリコーゲンをエネルギー源として収縮します.
参考記事:速筋が収縮するメカニズムとエネルギー源(工事中)
グリコーゲンは,炭水化物や糖質が消化されたブドウ糖(グルコース)が結合してできたものです.
筋トレをするとこのグリコーゲンが消費されるのですが,筋細胞内のグリコーゲンが少なくなってエネルギーが枯渇している状態だと,AMPKという酵素が活性化してmTOR回路をOFFにしてしまいます.
これでは筋肉の合成がスタートしないので,筋トレ後すみやかに糖質を補給してグリコーゲンを補充してあげる必要があります.
2つ目の理由は糖質補給が,インスリンの濃度を高めるためです.
糖質は消化されるとブドウ糖(グルコース)になり,血液中に溶け出します.
すると,血糖値が上昇します.
血糖値が上昇すると,すい臓からインスリンと呼ばれるホルモンが全身に分泌されます.
インスリンには,細胞が血液中からグルコースやアミノ酸を取り込むのを助ける役割があります.
1つ目の目的のエネルギー補給ともつながりますが,インスリン濃度を高めることで筋細胞が血液中からグルコースやアミノ酸を取り込むのを助け,筋肉の合成を効率的にします.
またインスリンは筋細胞に取り込まれたグルコースをグリコーゲンに合成するのを補助する役割もあります.
そのため1つ目の目的のエネルギー補給を助けてくれます.
このように,
トレーニング後の糖質補給がインスリン濃度を高め,筋細胞のエネルギー補充とアミノ酸取り込みを促進して,筋肉の合成をより効率的にします
糖質補給で太らないの?
「筋トレ後に糖質をとって太らないの?」と思うかもしれませんが,大丈夫です.
糖質を摂取して,インスリン濃度が上がり,太ってしまうのは,余分な糖質が脂肪細胞に取り込まれてしまうからです.
ですが,筋トレのような激しい運動の後では,糖質は全てエネルギー補充に優先的に使われるため,脂肪になることがありません.
また1日の栄養分を計算する場合にも,トレーニング後の糖質補給は糖分やカロリーのカウントには入れないことが一般的です.
糖質補給にマルトデキストリンが最適な理由
それでは,筋トレ後の糖質補給に何をとればよいかを説明します.
まず,糖質と炭水化物のどちらが良いかです.
炭水化物は米やパスタ,バナナなどですが,糖質と食物繊維がくっついたものであり,消化に時間がかかります.
そのため,筋トレ後すみやかに糖質を補給するのに,炭水化物は向いていません.
そこで糖質を補給することになります.
糖質はブドウ糖(グルコース)および果糖(フルクト―ス)が多数くっついたものです.
「砂糖」はブドウ糖と果糖がひとつずつくっついているものです.
「マルトデキストリン」はデンプンを分解して作られる物質で,グルコースが約10個くっついているものになります.
筋トレ後に砂糖を摂っても良いのですが,砂糖よりもマルトデキストリンが良い理由が2つあります.
1つ目の理由はマルトデキストリンが甘くないからです.
トレーニング後には糖質を約30gほど摂取することが望ましいのですが,砂糖30gをプロテインに混ぜるとかなりの甘さになります.
マルトデキストリンであれば甘さはほとんどないので,同じ量を入れても,プロテインが飲みやすいです.
2つ目の理由はマルトデキストリンの方が消化が早いからです.
砂糖は単糖が2つしかくっついていないので,質量あたりの分子数が多くなります.
分子数が多いということは,それを薄めるためにたくさんの消化液が必要となります(=浸透圧が高い)
そのため消化に時間がかかります.
一方で,マルトデキストリンは質量あたりの分子数が砂糖より少ないので,必要な消化液の分泌量も少なく,消化が早いです.
すみやかな糖質補給には砂糖よりマルトデキストリンの方が向いています
おすすめのマルトデキストリン製品
最後におすすめの製品を紹介します.
アマゾンで「マルトデキストリン」と検索すると,バルクスポーツのマルトデキストリンがヒットします.
バルクスポーツ MD 2000g ノンフレーバー
【スペック】
- 価格:2,571円(2.0kg)
ですが,これは値段が高すぎます.
そこでマルトデキストリンとして「粉飴」を使用することをおすすめします.
H+Bライフサイエンス 粉飴顆粒 1kg
- 価格:733円(1.0kg)
バルクスポーツの製品の6割のお値段で購入することができます.
名前にマルトデキストリンという文字が入っていないので心配ですが,Amazonの「商品の説明→商品紹介」に ”マルトデキストリンが主成分で・・・” と書かれているので安心してください.
マルトデキストリンの摂取タイミングと摂取量ですが,摂取タイミングはトレーニング後のみで大丈夫です.
筋トレ後に「体重×0.5g」のマルトデキストリンをプロテインに混ぜて飲みます.
体重60kgであれば30gです.
マルトデキストリンは安いお値段で簡単に筋トレ効果をブーストしてくれますので,
筋トレ初心者も摂取することをおすすめします
以上,マルトデキストリンの説明とおすすめ商品の紹介でした.
その他初心者におすすめのサプリメントはこちらをご覧ください.
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